2024.11.14
税理士

税理士はどこまでやってくれる?依頼するタイミングはいつがいい?

税理士と顧問契約を結ぶとどこまでやってくれる?

顧問税理士は、税務の専門家として企業の税務と会計のサポートを行います。具体的には、以下のような業務を依頼することが可能です。
 

税務相談

税理士と顧問契約を結ぶことで、日常の税務に関するさまざまな疑問や課題について相談できます。
顧問税理士に相談できる内容は多岐にわたり、法人税や所得税、消費税の申告や納税に関する手続きや経理や財務処理の方法について相談することが一般的です。
ほかにも最新の税法に基づく節税対策や資金繰りの見直しなど、企業経営における幅広い相談ができます。
 

決算申告

決算書の作成や法人税・消費税などの申告業務も依頼することが可能です。
決算や税務申告は複雑で時間がかかる作業であり、ミスがあればペナルティの対象になるリスクがあります。
顧問税理士に依頼することで、正確かつスムーズな申告が可能となるだけでなく、最新の税法に則った控除や減税の適用を最大限に活用し、節税効果を高めることができるでしょう。
ただし、決算申告に関しては、顧問料とは別に費用を請求されるケースが多いため注意が必要です。なお、顧問税理士に決算申告を依頼する場合の費用相場は、月額の顧問料の4〜6ヶ月分とされています。
 

記帳代行

顧問契約を結べば、日々の記帳業務も顧問税理士に代行してもらえます。
決算書を作成する上での元データを作成する重要な作業ですが、多くの時間と労力が必要です。
顧問税理士に依頼すれば、日々発生する仕訳処理を正確に行ってくれるため、安心して本業に集中できるでしょう。
ただし、決算申告と同様に、それなりの手間がかかる業務であるため、顧問料とは別に費用が発生する場合があるため注意しましょう。費用については仕訳数によって変動するため、企業規模が大きいほど高くなる傾向にあります。
 

給与計算・年末調整

従業員の給与や手当、控除額などの計算を行い、毎月の給与支払いを顧問税理士にサポートしてもらうことも可能です。
また、1年間の所得税の過不足を調整し、納税額を確定する「年末調整」を依頼することもでき、源泉徴収票や法定調書などの税務書類の作成から所轄の税務署への提出まで、一括して代行してもらえます。
 

税務調査の対応

税務調査の対象となった場合には、顧問税理士に必要書類の準備・確認から当日の対応、修正申告や異議申し立てなどの事後対応まで依頼できます。
税務調査では、調査官から申告内容について問われた場合、回答に不備や矛盾があれば、申告内容にミスがあると指摘されてしまい、修正申告や追加での納税を課されてしまうでしょう。
そこで、税理士に対応を依頼することで、納税者に不利にならないように税務の専門的な知識を活かしながら意見・交渉してもらえます。
 

税理士に依頼するタイミングはいつがいい?

顧問税理士を導入することで多くのメリットが得られますが、毎月一定の費用もかかるため、税理士をつけるか迷われる方も多いでしょう。
効果的に利用するためには、税理士に依頼するタイミングを見極めることが重要です。
以下では、顧問税理士をつけるのに最適なタイミングを3つ紹介します。
 
 

事業を開始する時

まず、顧問税理士をつけるべきタイミングとして、事業の開始時が挙げられます。
新しいビジネスを立ち上げる際には、税務申告や登録手続きといった多くの法的手続きが必要です。これらの手続きは複雑であり、専門的な知識が求められるため、初めての起業者にとっては大きな負担となることが少なくありません。
税理士は、このような煩雑な手続きを迅速かつ正確に処理し、事業開始に必要なすべての税務関連業務をサポートします。
また、税理士は事業計画の策定や資金調達のアドバイスも行い、事業の成功に向けた強力なサポートを提供してくれるでしょう。
そのため、新しく事業を開始するタイミングで税理士に相談することをおすすめします。
 

経営を拡大する時

事業が順調に成長し、経営が拡大するときも、税理士との顧問契約を検討すべきタイミングです。
経営が拡大すると、日々の経理業務・税務処理の負担が大きくなります。
例えば、新たな雇用の発生に伴い、給与計算や年末調整の負担が増えたり、新たな市場への参入や事業拠点の増設に伴い、適用される制度や法律が増えて税務処理が複雑化する可能性もあります。
顧問税理士をつけることで業務負担を軽減できるだけでなく、正確な税務処理が可能となるため、申告ミスや追徴課税のリスクを減らすことが可能です。
また、経営を拡大させる時には、事業計画の改善や資金繰りの見直しが重要です。顧問税理士は、経営戦略や資金調達に関するアドバイスを提供してくれるため、企業の成長に大いに役立つでしょう。
 

事業承継・M&Aをする時

事業承継・M&A(合併・買収)を行う際にも、税理士のサポートは不可欠です。
事業承継では、贈与税や相続税の負担を軽減するための計画が必要であり、税理士の専門知識が欠かせません。
また、M&Aでは、専門家によるデューデリジェンスに関する税務リスクの評価、買収価格の適正評価、M&A後の税務処理が重要です。
 

まとめ

ビジネスを運営する中で、税理士のサポートを受けることは非常に有益です。
税理士との顧問契約を結ぶことで、税務や経営に関するサポートだけでなく、資金調達やコスト削減のアドバイスなど、企業を成長させるための支援を受けられます。
ただし、費用や相性なども考慮して選ばなければ、期待していた効果を得ることは難しいです。各自のビジネスに合った税理士を選び、最大限に活用しましょう。

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