2019.06.05
税理士

税理士と会計士の違い・税理士事務所と会計士事務所の違いは?

税理士と会計士の違い

経理や税金の問題について相談できる専門家をお探しの方の中には、会計士と税理士ってどう違うの?という疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

 

会計士と税理士は会計や税金に関する専門家ですが、それぞれが顧客としているお客さんはかなり違います。

 

ここでは会計士と税理士の違いについて具体的に解説させていただきます。

 

 

 

 

会計士とは?税理士とは?

会計士とは、正式には公認会計士という名前の職業で、監査法人という組織に属して活動している人がほとんどです。

 

監査法人というのは、ごく簡単にいうと上場企業の決算書が法律のルールに従っているかどうかをチェックする仕事をしている組織です。

 

一方で、税理士の主な顧客は比較的規模の小さい中小企業です。

 

中小企業の場合、自社内部で経理スタッフを育成するよりも、外部に経理作業や税務申告を委託したほうがメリットが大きいことが多いでしょう。

 

その受け皿となっているのが税理士というわけですね。

 

 

 

 

会計士と税理士の具体的な業務内容

結論から言うと、中小企業の社長さんが相談相手として選ぶべきなのは税理士で、公認会計士と関わることは非常にまれといえるでしょう。

 

なお、後でも説明させていただくように、公認会計士の資格を持つ人は、無試験で税理士として登録することも可能です。

 

そのため、事務所の名称として「公認会計士事務所」となっていても、扱っている仕事は税理士業務というケースもあるので注意しておいてください。

 

以下では、会計士と税理士が扱う業務内容の違いについて、もう少しくわしく説明させていただきます。

 

 

 

 

会計士の顧客と具体的な業務内容

上でも少し説明させていただきましたが、公認会計士は上場企業の決算書をチェックする仕事がメインになります。

 

このチェック作業のことを監査と呼び、公認会計士の所属する組織のことを監査法人と呼んでいます。

 

監査法人が主な顧客としているのは上場企業です。

 

上場企業は株式市場から直接的にお金を集めることができる分、一般の投資家が投資判断を行う際に参考にする決算書は、事実を反映した正しいものであることが求められます。

 

そのためのチェック作業(監査)を担当しているのが公認会計士であり、監査法人というわけですね。

 

上場企業は日本の企業全体で1%にも満たない大企業ばかりですから、必然的に扱う仕事の規模も大きくなります。

 

 

会計士のメインの仕事は期末監査

公認会計士のメインの仕事は1年に1度行われる期末監査です。

 

クライアント企業の決算が終わったころ(上場企業なので5月が多いです)のタイミングで、その決算内容が法律のルールに従っているかを確認します。

 

公認会計士による監査が完了した後、その決算書は株主総会に承認され、さらに一般の株主や市場に対して公開されることになります。

 

もちろん、決算時期だけ出向くだけでは十分な監査を行うことができませんから、期中にも監査を数か月単位で進めていって、1年間に1度の期末監査で1つの仕事が完結するという形をとることが多いです。

 

 

 

 

会計士の仕事のスタイル

売上規模数百億円~数千億円を超えるような大企業を相手にする仕事ですから、仕事のスタイルとしては1人で1つの企業を担当することは普通はありません。

 

期末監査などでは、チームで会社の事業所に出向いて決算の内容が正しいかどうかを確認することが多いですね。

 

実際に仕事のやりとりをする相手はクライアント企業の経理担当者や、財務部門の責任者、さらには経営者層がメインになります。

 

 

 

会計士もビジネスマン

なお、公認会計士の所属する監査法人は公的な性格の強い仕事ではありますが、あくまでも民間企業です。

 

そのため、監査を担当するクライアント企業との関係はあくまでも契約関係で、監査料という形で報酬を受け取ります。

 

当然、クライアント企業との契約がなくなると監査法人にとって利益を失うことになります。

 

そのため、監査法人は監査業務だけではなく、会計を通じたさまざまなサービス業務(資金調達の支援や会計情報を通じたコンサルティング業務)にも力を入れています。

 

 

 

 

 

税理士の業務内容

会計士が上場企業のような大企業を主なクライアントにしているのに対して、税理士は従業員数人~数百人規模の中小企業を主なクライアントにしています。

 

もちろん、税理士のクライアントの中には創業したばかりの個人事業主の方や、起業に属して仕事をしているサラリーマンの人も少なくありません。

 

 

税理士の仕事は経理や税務申告の代行が大部分を占める

税理士が主な顧客としている中小企業では、自社内部で通常の経理から1年に1回の決算、税務申告を完結できる体制が整っていないことも少なくありません。

 

開業間もない個人事業主の方の場合には、社長の奥さんが経理を担当しているということも少なくないでしょう。

 

自社内部で経理スタッフを育成するためには大きなコストが必要になりますから、経理業務を外部委託する形で税理士と顧問契約を結んでいる中小企業経営者の方が非常に多いのが実際のところです。

 

 

税理士は中小企業経営者のパートナー

このように、税理士がメインの顧客としているのは中小企業経営者ですから、税理士は経理や税務申告の代行以外にもさまざまなサービスを提供してくれます。

 

例えば、金融機関との融資交渉が有利に運ぶように支援や、会計情報を使ったコンサルティング業務に積極的に取り組んでいる税理士も最近は増えてきました。

 

また、中小企業経営者にとっては頭の痛い問題である税務調査への立ち合いや、会計データが定期的に社長に報告される仕組みの構築などについても支援を受けることができます。

 

 

 

税理士の顧問契約は「月額顧問料+決算料」という形が多い

実際に税理士と顧問契約を結ぶ場合には、毎月の決算料を支払うとともに、1年に1回決算料として月額顧問料の3か月分程度を支払うという形が多いです。

 

月額顧問料の相場は企業規模によって全く違うので一概には言えませんが、従業員数十人規模までであれば3万円~5万円が相場でしょう。

 

まだ開業間もない事業者の方でしたら2万円程度で顧問契約を結べることもあります。

 

1か月に1回という形での月次訪問(1か月分の経理作業を行い、会計データの報告が行われます)と、年に1回の決算税務申告を基本サービスとしている税理士が多いです。

 

 

 

会計士資格に税理士資格はついてくる?

公認会計士の資格試験に合格した人は、無試験で税理士として仕事をすることができるようになります。

 

公認会計士の試験合格者の多くが監査法人に雇用されて仕事をすることを目指しますが、中には独立して仕事をすることを目指す人も少なくありません。

 

そのような場合にはターゲットとなる顧客は中小企業経営者となるのが普通ですから、彼らによりアクセスしやすくなる税理士としての業務を行うケースが多いというわけです。

 

 

試験の難易度はどちらが高い?

試験の難易度としては一般的には公認会計士の方が難易度が高いといわれていますが、向き不向きがありますので一概にはいえません。

 

ただし、税理士試験は科目合格制度を採用していますから、1年に1科目という形で合格科目を積み重ねていくという受験方法が可能です(5科目合格で税理士資格が与えられます)

 

そのため、公認会計士試験は学生の受験者が多く、税理士試験は仕事をしながら合格を目指している人が多いというのも特徴といえます。

 

 

 

平均年収の違い

会計士と税理士の平均年収の違いについても見ておきましょう。

 

会計士は監査法人に所属して働くサラリーマンとしてのキャリアを歩む人がほとんどなのに対して、税理士は独立開業して働く人が多いです。

 

 

 

①会計士の平均年収

会計士の平均年収は、厚生労働省の賃金統計調査によると900万円程度となっています。

 

ただし、会計士は、監査法人内部での地位の違いによって年収が大きく変わるシステムですから、勤続年数や企業内部での評価の違いによってかなりばらつきがあると思われます。

 

多くの監査法人ではスタッフ、シニアスタッフ、マネージャー、シニアマネージャー、パートナーというステップを踏んでランクが上がっていきます。

 

各ランクでの平均年収については、確かなソースは残念ながらないのですが、実際に監査法人で働いたことのある人のネット口コミ情報ではおよそ以下のようになっていることが多いですね。

 

スタッフ:500万円~700万円

シニアシニア:700万円~900万円

マネージャー:900万円~1000万円

シニアマネージャー:1000万円~1500万円

パートナー:1500万円~

 

 

 

②税理士の年収は独立をするかどうかで大きく変わる

税理士の場合、独立開業をするか、サラリーマンとして活動するかによって年収に大きな差が出るのが実際のところです。

 

上でも説明させていただいたように、税理士試験というのは仕事をしながら試験勉強をする人が非常に多い試験です。

 

そのため、実際には税理士事務所にサラリーマンとして勤務して実務経験を積みながら5年間~10年間ほどかけて税理士試験に合格し、さらにその後独立して自分の事務所を持つ、というキャリアを進む人が多いです。

 

 

税理士の平均年収

サラリーマンとして税理士事務所に勤務する場合の平均年収は300万円~500万円程度であることが多いでしょう。

 

一方で、独立した後はどれだけコストを抑えながら顧問顧客を増やしていけるか(顧問報酬単価を上げていけるか)によってまったく違ってきます。

 

商売上手な人であれば年収数千万円~億単位の人もいるでしょうし、職人的に税理士の仕事をしている人であればサラリーマンとして働いていた時と年収はあまり変わらない、といこともあると思われます。

 

税理士事務所・公認会計士事務所ではどちらに頼むべき?

結論から言うと、どちらに頼んでも大差はありません。

 

単純に、個人事務所の形態ですと、トップが公認会計士の場合「公認会計士事務所」という名前をつけることが多いです。

 

強いて言えば、税理士は税務に強く、会計士は会計に強いイメージですが、数年間以上の税理士業務の実務経験があれば、税理士・会計士どちらにお願いしても問題はないでしょう。

 

ちなみに「税理士法人」となっている場合は、税理士が2人以上いる事務所になります。

 

まとめ

今回は、税理士と公認会計士の違いについて解説させていただきました。

 

経営者にとって、会計の専門家は右腕のような存在になってくれる重要なパートナーです。

 

彼らがどのような分野で仕事をしているのかについて知っておくと、どういった面でアドバイスを求めるべきかがはっきりします。

 

代官山税理士法人は、小規模な事務所ながら税理士3名、公認会計士5名(2019年6月現在。試験合格者を含む)を抱えるプロフェッショナル集団です。

 

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