※当記事ではANAアメリカン・エキスプレス・カードをANAアメックスカードと表記します
ANAアメックスカードは、アメリカン・エキスプレス社とANAが提携して発行しているクレジットカードです。
カード決済やフライトでANAマイルを貯められるのはもちろん、空港ラウンジが利用できたり、海外旅行保険が充実していたりと、魅力の多いカードです。
今回は、ANAアメックスカードの概要や、メリットとデメリットを詳しく解説します。
ANAマイルが効率的に貯まるクレジットカードをお探しの方は、参考にしてください。
ANAアメックスカードの特徴
国際ブランド | AMEX | |
---|---|---|
年会費 | 初年度 | 7,700円 |
2年目〜 | 7,700円 | |
還元率 | 常時 | 0.5% |
最大 | 2.0% |
年会費は7,700円
ANAアメックスカードの年会費は7,700円です。
ANA一般カードは、初年度無料で2年目以降は2,200円であることが多いため、少し高めの設定です。
その分、付帯特典が充実しているため、年会費以上の価値を感じられるはずです。
ポイント還元率は1.0%
ANAアメックスカードの基本的なポイント還元率は1.0%です。
100円ごとに1メンバーシップ・リワードと言うポイントが貯まり、ANAマイルなどに交換できます。
メンバーシップ・リワードをANAマイルに交換する際には、ポイント移行コースへの加入が必要です。
ポイント移行コース加入で1.0%にアップ
ANAマイレージクラブへのポイント移行には、ポイント移行コースへの登録が必要です。
ポイント移行コースに入ることで、マイル還元率が1.0%と高い還元率を実現でき、ポイントの有効期限が無期限になるメリットがあります。
移行レートは以下の通りです。
移行レート | 1,000ポイント→1,000マイル (1,000ポイント以上1,000ポイント単位) |
---|---|
移行ポイント数 の上限 |
年間の上限:なし 1日の上限:999,000ポイント(1日1回まで) |
ポイント移行コースの年間参加費は6,600円であり、2年目より自動更新です。
特約店で還元率アップ
ANAアメックスカードをはじめ、ANAカードには特約店という優遇されるお店があります。
リアル店舗、ネットショッピングのどちらもあります。
還元率がアップするお店とそのレートについては、以下のサービスを利用することで分かります。
例えばANAカードマイルプラスの場合、加盟店でANAアメックスカードを利用すると、クレジットカード会社のポイントとは別に、さらに100円または200円につき1マイルが貯まるサービスです。
賢く利用することで、マイル還元率を2.0%にできるため、ANAアメックスカードを発行後は確認必須です。
国内主要空港のラウンジが利用可能
ANAアメックスカードは、国内主要空港とハワイの空港ラウンジが利用できます。
実際に利用できる空港ラウンジは以下の通りです。
地域 | 空港名 | |
---|---|---|
北海道 東北 |
新千歳空港 | 函館空港 |
青森空港 | 秋田空港 | |
仙台国際空港 | ||
中部 | 中部国際空港 | 小松空港 |
富山空港 | 新潟空港 | |
関東 | 羽田空港 | 成田国際空港 |
近畿 | 伊丹空港 | 関西国際空港 |
神戸空港 | ||
中国 | 広島空港 | 岡山空港 |
米子鬼太郎空港 | 山口宇部空港 | |
四国 | 徳島空港 | 高松空港 |
松山空港 | ||
九州 沖縄 |
福岡空港 | 北九州空港 |
長崎空港 | 阿蘇くまもと空港 | |
大分空港 | 鹿児島空港 | |
那覇空港 | ||
ハワイ | ダニエル・K・イノウエ国際空港 |
空港ラウンジ特典が付帯するのは、おもにゴールドカード以上です。
一般カードであるANAアメックスカードに空港ラウンジ特典が付帯するのは、大きなメリットと言えます。
カード所有者だけではなく、同伴者1名まで無料で空港ラウンジを利用できます。
ボーナスマイルがありマイルを貯めやすい
ANAアメックスカードはANAカードであるため、ANAカードの特典としてのカード入会・継続や、ANA便搭乗でボーナスマイルを獲得できます。
継続ボーナスマイル
対象カード | 入会時の ボーナスマイル |
毎年継続時の ボーナスマイル |
---|---|---|
ANAカード(一般) | 1,000マイル | 1,000マイル |
ANAゴールドカード | 2,000マイル | 2,000マイル |
ANAカードプレミアム | 10,000マイル | 10,000マイル |
ANAアメックスカードはANAカード(一般)なので、毎年継続するごとに1,000マイルもらえます。
フライトボーナスマイル
飛行機搭乗時にもらえるマイルをフライトマイルといい、以下のような計算式で算出されます。
- 国内線の場合:搭乗の区間基本マイレージ × 運賃種別ごとの積算率
- 国際線の場合:搭乗の区間基本マイレージ × 予約クラスごとの積算率
上記の計算式で算出されたマイル数に、特典として10%上乗せされます。
上乗せされるマイル数は、ANAカードのグレードによって以下のように変化します。
カードの種類 | 上乗せ分 |
---|---|
一般カード | 10% |
ゴールドカード | 25% |
プレミアムカード | 50% |
ANAの飛行機をよく利用する方は、上位カードを検討した方がいいかもしれませんが、それほどANAの飛行機に乗らない場合にはANA ワイドゴールドカードで十分です。
おおよそですが、10回ほど海外に行ったら1回国内往復分のマイルが貯まるイメージです。
海外旅行保険が充実
ANAアメックスカードには、旅行保険とショッピング保険が付帯します。
内容は以下の通りです。
海外旅行保険 | 死亡後遺障害 | 3,000万円 |
---|---|---|
傷害治療 | 100万円 | |
疾病治療 | 100万円 | |
携行品損害 | 100万円 | |
賠償責任 | 3,000万円 | |
救援者費用 | 200万円 | |
航空機遅延保険 | – | |
国内旅行保険 | 死亡後遺障害 | 2,000万円 |
入院保険金日額 | – | |
通院保険金日額 | – | |
手術保険金 | – | |
航空機遅延保険 | – | |
ショッピング保険 | 海外 | 200万円 |
国内 | 200万円 |
ANAアメックスカード所有者本人だけではなく、生計を共にする配偶者や親族も、最高で1,000万円の補償が適用されます。
傷害治療費用と疫病治療費用の補償金額が100万円であり、少し物足りない印象を受けます。
傷害治療費用と疫病治療費用は、病気や怪我をした際の診療費、入院費、治療費をカバーできる補償です。
海外に行くことが多い場合は、もう1枚傷害治療費用と疫病治療費用の補償が充実したクレジットカードを持ち、補償金額を合算することをおすすめします。
ANAアメックスカードの4つのメリット
ANAアメックスカードのメリットは以下の通りです。
- ノーマルカードながらマイルが貯まりやすい
- ポイントの有効期限を無期限にできる
- 空港ラウンジが利用できる
- 海外旅行保険が充実しており、家族にも適用される
それぞれ説明します。
ノーマルカードながらマイルが貯まりやすい
ANAアメックスカードは、ANAカードの中で一般カードに該当しますが、ANAマイルを貯めやすいカードと言えます。
マイル還元率が1.0%と高い還元率を実現でき、さらにANAカードマイルプラスやANAカードマイルプラス等を活用することで、2.0%にもなり得ます。
マイル還元率が1.0%以上の場合、高い還元率のカードと言われるため、ANAアメックスカードは紛れもなくマイルを貯めやすいカードです。
カード継続時やフライト利用時にボーナスマイルがもらえます。
ポイントの有効期限を無期限にできる
通常、クレジットカードのポイントは有効期限があることが多く、失効してしまうリスクがあります。
たとえばANAマイルの有効期限は3年間です。
ANAアメックスカードは、利用するごとにメンバーシップ・リワードが貯まり、通常だと有効期限が3年間です。
しかし、ポイント移行コースに加入するとポイントの有効期限が無期限になります。
コツコツとポイントを貯め、マイルを使いたい時に使う分だけ移行すれば、ポイントが失効するリスクはありません。
空港ラウンジが利用できる
通常、一般カードは空港ラウンジの特典が付帯することはほぼありません。
しかしANAアメックスカードは国内主要空港とハワイの空港ラウンジが利用できます。
1回あたり1,000円程度必要であるため、非常にお得な特典です。
ANAアメックスカードの場合は、同伴者も1名まで無料で利用できるため、その点も大きなメリットです。
海外旅行保険が充実しており、家族にも適用される
ANAアメックスカードは、海外旅行保険が最大3,000万円まで補償されます。
一般カードで3,000万円まで補償があることは稀であり、家族分もカバーできる点も大きなメリットです。
ANAアメックスカードを検討している方は、おそらく海外旅行をする可能性が高いはずです。
海外旅行には旅行保険が必須であるため、その一部をANAアメックスカードでカバーできれば、保険料の節約になります。
注意点としては、補償金額に少し不安があるため、追加で保険に加入するか、年会費無料で旅行保険が充実したカードを発行しておくことを推奨します。
ANAアメックスカードの2つのデメリット
ANAアメックスカードのデメリットを紹介します。
海外で利用する際に不便
ANAアメックスカードの国際ブランドは、AMEXです。
AMEXは海外シェアにおいて、VisaやMastercardに劣っています。
したがってVisaやMastercardと比較すると使えないシーンがある可能性が高いと言えます。
国内においては、JCBと提携しているため、JCBが利用できる店舗での利用もできるため、使えないことは稀でしょう。
海外旅行をする際には、サブカードとしてVisaやMastercardを一緒に持っていくことをおすすめします。
マイルに交換するのに追加料金が必要
ANAアメックスカードを利用して貯めたメンバーシップ・リワードというポイントは、ポイント移行コースに加入しなければANAマイルに交換できません。
ポイント移行コースは年間6,600円であり、カード年会費と合わせると14,300円です。
マイルを貯めやすかったり、空港ラウンジが利用できたり、旅行保険が付帯しているため、コスパは良いと言えますが、金額だけ見ると安いわけではありません。
しっかりとカードを利用し、マイルを貯めてお得に旅行したい方以外は発行しない方がいいかもしれません。
まとめ:ANAアメックスカードはスペックが高いカード
ANAアメックスカードは、ANA一般カードでありながら、特典が非常に充実したクレジットカードです。
マイルが貯まりやすく、特典も充実したバランスの良いカードをお探しの方にぴったりです。
年会費が7,700円であり、貯めたポイントをANAマイルに移行するためのポイント移行コースへの加入で、合計の年会費が13,400円になります。
したがって、しっかりとカードを利用し、マイルを貯めてお得に旅行したい方以外にはおすすめできません。
維持費の支払いが問題なく、マイルを貯めたい方は、ぜひ発行して利用してみてはいかがでしょうか?
ANAアメックスカードはたびたび入会キャンペーンを実施しており、場合によってはいきなりハワイ往復分ほどのマイルを獲得できるケースもあります。
合わせてチェックしてみてください。
以上、ANAアメックスカードの紹介でした。