2018.03.14
仮想通貨

仮想通貨で利益が出た場合はどうする? 利益と税金の計算方法

多くの人や企業がビットコインなど仮想通貨の取引を行っている今、仮想通貨を使って得た利益や税金をどのように計算するのかに注目が集まっています。ここでは、仮想通貨による利益や税金の計算方法を解説します。

 

仮想通貨で利益が出た場合の税金の計算方法

 

まず、仮想通貨で利益が出た場合の税金がどうなるのかを見ていきましょう。

 

①個人の場合

個人が仮想通貨の取引で利益が出た場合は、事業所得等になる場合を除いて原則、雑所得になります。

どのようなケースが事業所得になるかは公表されていませんが、仮想通貨以外の過去の事例を考えると、マイニングの機械などを導入して大規模に仮想通貨の取引を行っている場合などが事業所得になると考えられます。個人が通常行っている仮想通貨の取引は、雑所得になると考えてよいでしょう。

 

雑所得がある場合の税金は、サラリーマンの給与所得や個人事業主の事業所得などの所得と仮想通貨の雑所得を合計した金額に、税率を乗じて計算します。

 

②法人の場合

法人の場合は個人と違い、収入の種類ごとに所得に分けることはありません。そのため、税金の計算も仮想通貨の取引がある場合とない場合で変わりはありません。

仮想通貨の取引を含めたすべての収入から、すべての経費を差し引いた金額に、一定の調整を加え、税率を乗じて税金を計算します。

 

仮想通貨の取引の利益の計算方法

 

個人、法人にかかわらず、仮想通貨の取引で利益が出た場合は、利益に対して税金を支払います。そこで税金を計算する前に、まず利益を計算する必要があります。ここでは、基本的な利益の計算方法を解説します。

 

①仮想通貨を売却した場合

仮想通貨を売却した場合は、売却金額から「売却した仮想通貨の購入時の価格」を差し引いたものが利益の金額になります。

 

例)先月1,000万円で購入した5ビットコインのうち、2ビットコインを500万円で売却した。

この場合、売却した仮想通貨の購入金額は、1,000万円×2/5=400万円です。

利益の金額は、売却価額500万円-購入金額400万円=100万円です。

 

②仮想通貨で商品を購入した場合

実は仮想通貨で商品を購入した場合にも、利益がでます。

 

例)1,000万円で購入した5ビットコインのうち、1ビットコインを使い210万円の商品を購入した。

 

仮想通貨で商品を購入した場合は、仮想通貨購入時と使用時の差額が利益になります。

仮想通貨の購入金額は1つあたり200万円、使用時の金額は210万円のため、差額の10万円が利益になります。200万円の価値のもので210万円の価値のものを得たので、10万円の得をしたと考えます。

 

仮想通貨をマイニングしたときは?

 

仮想通貨は、ブロックチェーンという技術を用いています。ブロックチェーンを生成すると、一定量のビットコインが報酬として支払われます。これをマイニングといいます。現状、仮想通貨のマイニングでは、機械やコンピュータなどを使いマイニングします。マイニングで収入を得た場合は、マイニングで取得した金額から、マイニングにかかった費用を差し引いた金額が利益になります。

 

これからも仮想通貨の税金の取り扱いに注意しよう

 

仮想通貨の利益や税金の計算方法やその取扱いについては、少しずつに明らかになっていますが、例えば、相続財産に仮想通貨があった場合など、まだまだ明らかになっていないことがたくさんあります。これからも国税庁のホームページなどで、仮想通貨の税金の取り扱いについての情報発信が行われると思われます。仮想通貨を所有している場合は、これらの情報を常に注視しておきましょう。

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